1.ISO/TC130の紹介
ISO/TC130は国際標準化機構(ISO)の130番目の委員会(TC)で印刷の国際規格を扱う技術委員会です。印刷する新聞や雑誌また図書の校正で使用する校正記号、印刷機械に関わる規格、印刷で使用する印刷版の規格、仕上がりをチェックするための色校正印刷、印刷作業の環境、印刷工場のセキュリティ等々のISO国際規格を作成発行してきています。印刷産業に関わる多くの関係者みなさまと共に印刷産業の発展に貢献する規格作り努めています。
2.最近のISO/TC130の動向
印刷品質の規格、デジタル印刷機の安全規格、印刷物作成に関わるPDF関連規格の更新、画像の測定評価方法等の規格を対象とする広がりを見せています。
3.特定非営利活動法人日本印刷産業技術標準化推進協議会の紹介(印刷協)
印刷協は2012年9月に東京都から特定非営利活動法人(NPO)として承認されて発足したISO/TC130(印刷の国際規格)を扱うことを主たる活動目的とする法人です。
印刷の国際規格を扱い国際技術委員会は1980年代末に設立されていて日本は設立当初から国際技術委員会の活動に参加してきています。日本から提案された印刷の国際規格も多くあります。ISO/TC130が設立されて暫くの間は技術分野別の作業部会(WG)が個別的な活動を行っていましたが最近になって作業部会の間の関わりが増える傾向にあります。このことは日本の国内でも同様であり国内審議委員会を軸とする技術分野の間の連携が重要となってきています。
印刷協は国内審議委員会を軸とする運営を目指して、また産業技術の国際規格であることを従来にまして正確に受けとめて緒活動を行うために前任の国内審議団体から活動を継承しています。産業技術の国際規格なので企業や工業会が積極的な参加をされて活動を担っていただけるものと思います。(入会審査があります)
入会されると印刷の国際規格の審議に関わる情報が受け取れます。また国際規格を審議している各WG委員会へ出席して意見を述べること、国際会議への出席も可能です。規格の審議過程の情報は、産業技術に関わるものが多くあります。ビジネスの機会を増やすこと、新たな事業分野の創出の切っ掛けにつながることが期待されます。